
このワードを聞いたことはないでしょうか?
「THE FIRST TAKE」
このコンテンツには一体どんな魅力が詰まっているのかを見ていきます!
本記事では、以下の方向けにご紹介していきます。
- 音楽好きな方
- YouTubeが好きな方
- マーケティングを勉強している方
THE FIRST TAKEとは
「一発撮りで、音楽と向き合う」というコンセプトのもと、ミュージシャンによる一発撮りのパフォーマンスを鮮明に切り取るYouTubeチャンネルです。
「白いスタジオに置かれた一本のマイク。ここでのルールはただ一つ。一発撮りのパフォーマンスをすること。」というテーマで、高画質・高音質で収録した映像を配信しています。

数字で見る影響力
2019年11月5日にチャンネルを設立して、約2年5ヶ月でチャンネル登録者数400万人突破し、世界221ヶ国から視聴されています。チャンネル設立から1年足らずの2020年9月に200万人を達成し、それを上回るペースで400万人を達成しました。
2021年6月13日時点でチャンネル登録者数は457万人、総再生回数は11億回を超えています。

2020年1月から2020年11月末までのデータですが、1年間で250万人以上登録者数が増えていて、そこから約半年でさらに200万人以上登録者が増えています。
さらに、Googleトレンドでどのくらい人気があるのか見ていきました。2019年11月から動画投稿されてから2021年6月の時点まで右肩上がりで伸びており、関心が高まっていることが読み取れます。
YouTubeを分析して生まれたコンテンツ
海外ではアーティストがストリーミングをきっかけにヒット・チャートを一気に駆け上がるという現象があり、その現象を日本でも作り出すためにチャンネルを立ち上げました。
その現象を創り出すためには、YouTubeをきちんと分析する必要がありました。
マーケティングの観点から運営スタッフの方がストリーミング市場を調べる中で、YouTube上で公開されているコンテンツとの因果関係がわかったそうです。
ミュージックビデオだけではなく、ティザーの映像やライブ映像、リリックビデオなどのショルダーコンテンツ(関連動画)が影響を与えているのでは、と発見がありました。
引用元:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/80638?page=2
クリエイティブディレクターの清水恵介氏もYouTubeで公開されている動画を分析をし、どういったコンテンツを多くの人が求めているのかを見つけていました。
音楽コンテンツはもちろん、それ以外にもモーニングルーティンなどの行動習慣を流し続ける映像や、ASMR(咀嚼音などの音をメインとする映像)や、Primitive Technologyという原始時代の生活技術を再現する映像など、YouTubeで流行しているコンテンツをたくさん観ていきました。どれも、演出過多ではなくシンプルで、とても観やすかったんです。視覚と聴覚によって、プリミティブな快感を追体験して楽しめる映像がYouTubeでは大事なのだと感じ、ヒントにしていきました。
引用元:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/80638?page=2
さらに、YouTubeはユーザーの方が投稿するものも多いので、基本的に解像度が低いものが多いというところから、音質と画質の解像度を高めるという差別を図ったりしています。
このように既存のコンテンツを分析することで、需要があり今までにないコンテンツを見つけることができます。
THE FIRST TAKEの人気の理由
1年足らずでチャンネル登録者数200万人を突破し、2021年6月時点で450万人以上のチャンネル登録者数を誇っている「THE FIRST TAKE」の人気の理由は一体どういったところにあるのでしょうか。
高音質・高画質
THE FIRST TAKEの動画は、4K・HD対応の高画質で、録音もハイレゾの高音質なクオリティです。パフォーマンスだけでなく、収録に挑むアーティストの何気ない一言や息遣い、視線の動き、手の震えなど細かなところまで切り取られ、映し出します。
音楽番組やMVと比べて、CGやモーショングラフィックスというエフェクトなど様々な要素が削ぎ落とされているため、アーティスト個人の力量が浮かび上がります。そのため、ドキュメンタリーのような臨場感が楽しめます。
さらに、高音質の魅力は無音の部分にもあります。
テレビやラジオでは、ほぼ無音の状態が続くと放送事故みたいになってしまいます。しかし、THE FIRST TAKEでは足音や唾を飲む音、服が擦れる音なども録音されていて、無音を創ることで新たな演出を生み出しています。
アーティストのパフォーマンスに対する姿勢を覗き見できるのは、ファンにとっては嬉しいコンテンツだと思います。
話題アーティストが登場
2019年12月6日に社会的大ブームになったアニメ「鬼滅の刃」の主題歌であったLiSAの『紅蓮花』を、THE FIRST TAKEだけのピアノアレンジで披露しました。通常のバージョンではなく、ピアノバージョンということで公開当初から話題となり、最速で100万回再生を突破し、SNSでも初めてトレンド入りをするなど旋風を巻き起こしました。
183カ国の世界中から視聴され、2020年12月には「紅蓮花 – From THE FIRST TAKE」として音楽配信もされました。
さらに、2020年5月15日には「小説を音楽・映像で具現化する」ユニットであるYOASOBIが登場し、これがメディアで初めての歌唱動画でした。YOASOBIをはじめ、優里、Rin音などストリーミングチャートで上位に入ってきた話題のアーティストが出演することで、話題となりました。
ライブ感
一発撮りならではの緊張感が、どことなくライブの空気に似ています。
ミスやトラブルもライブの1つの魅力と言っても良いと思います。それが、一発撮りというシステムによって味わうことができます。
ライブへ気軽に行くことが難しくなってしまったコロナ渦において、ライブの雰囲気を無料で味わうことができるコンテンツというわけです。
さらに、ライブやフェスでは見ることができない「目の前でアーティストが歌っている」かのような視点なので、プレミア感を感じることができます。
SNSとの繋がり
拡散性の高いSNSを活用することで、多くの人にチャンネルの存在を知らせることができます。
特に、TikTokでは公式に音源として使用を許可し、THE FIRST TAKEで収録された曲に触れる機会が大幅に増えました。
THE FIRST TAKEの動画は、毎週水曜日と金曜日の22時に公開しています。この時間は、インターネットがよく見られる時間です。さらに、TikTokがよく見られる時間帯は、平日・休日とも20時〜22時に集中しています。

TikTokで投稿された動画でTHE FIRST TAKEでの音源が使用されていたら、その流れでYouTubeチャンネルに訪れる機会も増えると思います。
また、それが水曜日や金曜日での行動だったら、プラスで22時に投稿された動画も視聴する可能性が高くなります。
YouTubeとテレビのタッグ
”一発撮り”という目新しいYouTubeコンテンツなので、ワイドショーや新聞など既存のメディアでも取り上げられる機会が増えました。さらに、水溜りボンドやはじめしゃちょーといったYouTuber、かまいたちやほしのディスコといった芸人も「THE FIRST TAKE」のパロディ動画を投稿しており、YouTubeの人気企画にもなっています。
YouTubeの副社長ロバート・キンセルCBOは、YouTubeとテレビの関係をこうおっしゃっています。
日本においては、特にテレビの影響力が高いので、覇権を奪ったとは全く思いませんよ。ですが、各テレビ局がYouTubeチャンネルを始めたということは非常に嬉しく思います。その利便性や相乗効果を理解し、テレビ局発の独自コンテンツとして成長することを期待しています。また、現在のような非常事態に対してもユーザーと繋がる方法のひとつとしてYouTubeを活用していってくれることを望んでいます。
引用元:https://www.oricon.co.jp/special/55174/2/
我々として今後行うべきことは、テレビを競合として見るのではなく、ユーザーに対し多様性を持ったコンテンツを提供するための重要なパートナーとして考えています。
引用元:https://www.oricon.co.jp/special/55174/2/
このように、テレビを競合として見るのではなく、YouTubeとテレビがタッグを組んでユーザーに様々なコンテンツを提供していこうと考えているそうです。
実際に、THE FIRST TAKEのYouTubeコンテンツをニュースで取り上げるだけではなく、テレビの企画でTHE FIRST TAKEのような企画を取り入れています。
その例が「1億3000万人のSHOWチャンネル」です。
ネット検索をする人が多い時間帯は、20時〜22時台です。この時間帯はテレビの「ゴールデンタイム」であり、テレビを見ながらの検索が増えやすいです。
YouTubeでそのコンテンツのことを知っていた人がテレビに興味を持ったり、テレビでYouTubeで人気なコンテンツの企画をしていたら、YouTubeでそのコンテンツを見てみよう等といった相乗効果があると思います。
このようなテレビとの相乗効果により、一段と「THE FIRST TAKE」の人気に火をつけているのだと考えられます。
まとめ
- THE FIRST TAKEについて
- 数字から見る影響力
- THE FIRST TAKEが人気の理由
以上のことについて見ていきました。
既存のYouTubeに投稿されている音楽コンテンツのみならず、他ジャンルの動画コンテンツも含めた全体のコンテンツから分析して生み出された新しい音楽コンテンツだということがわかりました。
何か新しいコンテンツを生み出そうとする時には、一見関係なさそうなジャンルからも分析する必要があります。その成功例が、「THE FIRST TAKE」であると言っても過言ではありません。
音楽に限らず、YouTubeやTikTokなどで動画コンテンツを投稿しようと考えている方は、チャレンジしようとしているジャンル以外の動画ジャンルについても分析して見て下さい。そしたら、バズるヒントが見えてくるかもしれません!
最後までお読みいただきましてありがとうございます。次回もお楽しみにしていてください!
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